まさか学校に通う事になろうとは・・・
しかも「エクセル」なるものをマスターするために、コンピュータの学校とは予想もしていませんでした。
その年は確か1992年。まだインターネットも一般的ではなくWindows95も無かった時代。
使用する機種はマッキントッシュ スイッチの入れ方さえわからないところからスタートしました。
「エクセルはアプリケーションソフトです」
「え?アプリケーションソフトって何ですか?」
「表計算を使用してデータ化したりグラフにしたりする事が出来ます」
「表計算?」
「・・・」
そんなレベルからスタートするも、学びが進むにつれすごい武器を手に入れていることは感じていました。
今では小学生でも使っているパソコンですが、当時は個人ベースで使っている人は少なかったと思います。
最初に手に入れたアイテムは月末在庫の棚卸表。当時、飲食の世界で、エクセルで棚卸表を使るという事は画期的な出来事でした。
それまでは、計算機で一つ一つ計算しながら記入していたので棚卸の記入作成でおおよそ2時間。
しかしエクセルなら30分以下で効率は4倍以上。
「師匠、この棚卸表で効率が4倍になりました!」
「そやな、生産性が4倍ちゅうことや、この生産性という指標をよく頭に入れとかなあかんで」
「は、はい・・・」
パソコンという武器を使い、生産性を上げる為のアイテムを手に入れたことで、初めて師匠との会話が成り立った瞬間だったのでした。
次へ続く